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2022.12.15

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2022.12.15

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『PEARLY GATES STYLE』SHIDO NAKAMURA wears PEARLY GATES

『PEARLY GATES STYLE』SHIDO NAKAMURA wears PEARLY GATES
TAISHI NAKAGAWA wears Jack Bunny!! TAISHI NAKAGAWA wears Jack Bunny!!
中村獅童×PEARLY GATES
LOOK 02

歌舞伎役者の二代目 中村獅童が、PEARLY GATESのふたつのルックで異なる表情を演じ分け。
LOOK2は前回とは雰囲気を変え、大人の余裕が感じられるカラフルなウェアでプレイフルに。
インタビューでは、伝統ある歌舞伎に新たな風を吹きこんでいくうえでの
マインドセットについて、惜しみなく語ってくれた。
※シックでクールなモノクロトーンに身を包んだLOOK1はこちら

"傾奇者"の精神で新たなチャレンジを

──LOOK2では、マルチカラーが楽しげな、大人の色遊びを思わせるウェアを着こなしていただきましたが、いかがでしょうか。

「やっぱり、カラフルなものを着るとカラフルな気持ちになれますね。日本人ってわびさびの控えめな文化が根底にあるから、どうしても遠慮が入ってしまうことが多いけど、ゴルフウェアでもこんなふうにファッション性をどんどんアピールしていってよいのでは」

──日本の伝統芸能を受け継ぎ、後世に伝えようとしている獅童さん。新感覚のコラボレーションや演出を行うときは、どのような姿勢で臨まれているのでしょうか。

「今でこそ伝統的といわれていますが、もともと歌舞伎は"傾奇者(かぶきもの)"の精神から、時代の最先端を取り入れていた芸能。だから、その時々で新しい形のものとどんどんコラボレーションしていっていいし、そうあるべきものだと考えています」

守るべき伝統があって初めて、革新が生み出せる

──新しいことにチャレンジされる際は、どんなことに気をつけていらっしゃいますか?

「必ず、見せたいターゲットをしっかり考えるようにはしています。絵本を題材にした新作歌舞伎の『あらしのよるに』や、バーチャルアイドルの初音ミクさんとコラボした『超歌舞伎』は、子どもたちがこれをきっかけに興味を持って、10年、20年後に歌舞伎を観に来る人に育ってくれたらと企画しました。天王洲の寺田倉庫や歌舞伎町で『女殺油地獄』を公演した『オフシアター歌舞伎』では、カルチャーに敏感な20代や30代の若者に観てもらいたいと考えていましたね。届ける相手のことを考えると、つくりたいものも明確になっていくんです」

──歌舞伎の"伝統"とご自身の関係性とは、どのようなものだとお考えでしょうか。

「伝統と革新はつねに一緒にあるもので、伝統があるからこそ革新が追求できるのだと思います。もちろん、"ここは受け継がなくていい"と思う部分もありますけどね。現に歌舞伎には4000以上の演目があるといわれていますが、時代に合わせてもう演らなくなったものも存在するので。あとは血縁制度もよいけれども、名門といわれる家の出身でない人にもチャンスがあるような環境をつくれたら。そういう、今まで影に隠れていたところからスターが生まれたら、おもしろいだろうなと思いますね」

──獅童さんにとって、今の時代において"カブク"とは?

「失敗を恐れず、己の道を突き進むこと」

PROFILE

8歳で歌舞伎座にて初舞台を踏み、二代目 中村獅童を襲名。歌舞伎役者としてのみならず、俳優や声優、ナレーター、モデルなどの多彩な仕事をこなし、幅広い世代と歌舞伎界との橋渡しとしての役割を果たす。10代の頃からロックミュージックにも傾倒。自由で解放的なマインドで、歌舞伎の新たな可能性を探りつづけている。

STAFF

PHOTOS: TAKANORI OKUWAKI @UM
VIDEO: YUSUKE TABUKI @ONION
STYLING: EIJI TAKAHASHI
HAIR & MAKEUP: MASATO @B.I.G.S.
DIRECTION & TEXT: MISAKI YAMASHITA